2008年06月20日

『日露友好 ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏 プロジェクト2007』パンフレット(「日露友好 ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏 プロジェクト2007」実行委員会)/2007年


『日露友好 ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏 プロジェクト2007』
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出版:「日露友好 ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏 プロジェクト2007」実行委員会
出版年:2007


「日露友好 ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏 プロジェクト2007」のパンフレット。これは、指揮者井上道義によるショスタコーヴィチ全交響曲演奏プロジェクト。演奏は、サンクトペテルブルク交響楽団をはじめてとして、広島交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団。会場は、日比谷公会堂。
この公演には、二度足を運んだ。両日ともに、演奏はサンクトペテルブルク交響楽団。『5番』と『6番』、『10番』と『13番』
公演自体は、まったく批評にたるものではなかった。なぜ今この企画なのか、その意図もわからなければ、それにともなうそれぞれの曲の解釈も全く不明。演奏の技術も追いつかない。
にもかかわらず、演奏後に熱狂的な拍手を送っていた観客の文化レベルはいったいどんなものなのか。
恥ずかしくなると同時に、恐ろしくなる。気味が悪い。
だが、このパンフレットはいい。
貴重なショスタコーヴィチの写真が多数収録されており、声楽の部分の対訳も載っている。
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2008年06月16日

Zen-on score『SHOSTAKAVICH SYMPHONY bS』解説 寺原伸夫(全音楽譜出版社)/2007年第11刷


『SHOSTAKAVICH SYMPHONY bS』
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解説:寺原伸夫
出版社:全音楽譜出版社
出版年:2007


ドミトリー・ショスタコーヴィチ『交響曲第4番』の総譜である。
まさか、交響曲の楽譜を購入することがあろうとは、想像もしていなかった。
それまでに前衛音楽家のジョン・ケージやペンデレツキの楽譜を見て、楽しんだことはあった。
だが、それは楽譜というよりも、まるで美術作品をみるような楽しみだった。
ショスタコーヴィチに夢中になったあまり、楽譜まで手に入れるとは。
でも、これがまた面白い。
ビジュアル的にも、前衛的なものと勝るとも劣らない魅力がある。
しかも、何度も聞いているものなので、その音をまさに見ているよう。
その音たちの固まりも、立体、うねりとして見え、発見が多い。
ショスタコーヴィチは作曲する際、ピアノを使わなかったという。
すべて、いきなり楽譜に書きこむ。
そんなことを想像して見ていると、自然とニヤニヤしてしまう。

手元にある楽譜は以下の通り。
*Zen-on score『SHOSTAKAVICH SYMPHONY 10』解説 寺原伸夫(全音楽譜出版社)/2006年第3刷
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2008年05月30日

『ショスタコーヴィッチ 揺れる作曲家像と作品解釈』ユーラシア・ブックレット91梅津紀雄(東洋書店)/2006年


ショスタコーヴィチ
著者名:梅津紀雄(著)
出版社:東洋書店
出版年:2006.06
ISBN :9784885956317


ショスタコーヴィチの入門書。
きっともっと知りたくなる。
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2007年10月04日

『ショスタコーヴィッチ』井上頼豊(音楽之友社)/1957年


『ショスタコーヴィッチ』
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著者名:井上頼豊(著)
出版社:音楽之友社
出版年:1957


『ショスタコーヴィチの証言』をすでに読んでしまった者たちにとっては、なんとも興味深く、教訓的な一書。
1957年といえば、ショスタコーヴィチも存命の頃。もちろん、ソ連も冷戦のさなか。その頃のソ連共産党が、日本の知識人に対してどれほどの影響力があったのか。
本書は、『交響曲第10番』までについて書かれている。
情報源は、統制が厳しいソ連が発表しているものばかりだ。そのために、今では信じがたいことだが、ジダーノフ批判も肯定的に書かれている。ジダーノフの意見そのままに、著者はショスタコーヴィチに反省を促している。
どうも、この著者は権威主義的な気がしてならない。どれほどソ連共産党のプロパガンダが強く影響していようが、実際にショスタコーヴィチの音楽は聞いているのだから、違和感を覚えないのはその人の音楽的見識を疑わざるを得ない。
リアルタイムではそう簡単に判断できないなどという言い逃れは通用しない。実際、こうして権力におもねって書かれた書物は残ってしまうのだから。
日本の戦前戦中を思い起こす。戦争協力的なものは、戦後どうなったか。
改めて、ものを書く人間は心しなければならない。現状にだけおもねった者は、必ず汚点を残す。そればかりでなく、愚かな歴史を繰り返すことを助長する。芸術にたずさわる者の役割は、本来、愚かな歴史を繰り返さないことにあるのだから。

この本の装丁は、舞台美術家として知られる朝倉摂が担当している。
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2007年09月22日

『ショスタコーヴィチ&ムラヴィンスキー 時間の終わりに』V.S.グリゴローヴィチ(株式会社アイ エス アイ)/1992年

『ショスタコーヴィチ&ムラヴィンスキー 時間の終わりに』

著者名:V.S.グリゴローヴィチ
出版社:株式会社アイ エス アイ
出版年:1992

なんとショスタコーヴィチとムラヴィンスキー写真集である。
写真家は、オーボエ奏者のグリゴローヴィチ。
オーボエ奏者であったために、多くの音楽家から写真撮影の許可をもらう。そのため、非常に貴重な写真を撮影している。
特に、リハーサル中の緊張感がひしひしと伝わってくる。
最も印象的なのは、観客席にひとり座るショスタコーヴィチの姿。
ファンにとっては、たまらない一冊。
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2007年09月18日

『驚くべきショスタコーヴィチ』ソフィア・ヘーントワ 亀山郁夫訳(筑摩書房)/1997年


驚くべきショスタコーヴィチ

著者名:ソフィヤ・ヘーントワ(著)
     亀山郁夫(訳)
出版社:筑摩書房
出版年:1997.03
ISBN :9784480872883


この本も興味深い。
ソフィア・ヘーントワ女史は、それまでにも多くのショスタコーヴィチについての著作があるという。だが、本書は少し変わっている。
3つのテーマで構成されているのだが、ひとつは『交響曲第13番(バービィ・ヤール)』、ひとつは『宿命の女たち』と題されたショスタコーヴィチと関係のあった女性たちについて、もうひとつは『サッカー狂い』
特に『宿命の女たち』が面白い。その面白さは、けっしてゴシップ的なものではない。ミューズといってもいいかもしれない。
著者自身が、実際に多くの人たちにあって取材しているので、好感ももてるし、説得力もある。
ショスタコーヴィチ自身、自分について書かれた以前の著作を読んでいた。そして著者に「ドキドキしながら読んでます」と手紙を書いたという。

ソフィア・ヘーントワ女史の他のショスタコーヴィチに関する著作をもっと読みたくなる。
翻訳が待たれる。
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2007年09月14日

『わが父ショスタコーヴィチ』語り ガリーナ・ショスタコーヴィチ マクシム・ショスタコーヴィチ 編 ミハイル・アールドフ(音楽之友社)/2005年


わが父ショスタコーヴィチ
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著者名:ガリーナ・ショスタコーヴィチ(著)
     マキシム・ショスタコーヴィチ(著)
     ミハイル・アールドフ(編集)
出版社:音楽之友社
出版年:2003.06
ISBN :9784276217379


ガリーナとマクシムが父ドミトリー・ショスタコーヴィチを様々なエピソードで語ったもの。
そこに、当時の音楽家たちの証言も数多くはさみこまれている。
暗い側面ばかりクローズアップされがちなショスタコーヴィチではあるが、この本を読むとほのぼのしてしまう。子どもからの視線は、違った側面が浮き彫りにされる。
だが、ドイツ兵の捕虜を前にして、「全てが戦争の犠牲者だ」とマクシムに語り、敵の家族にまで想像力が働くのを知るのことは、ショスタコーヴィチの音楽を理解するうえでも重要だと思われる。
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2007年07月25日

『ショスタコーヴィチ評盤記』中川右介 安田寛(アルファベーター)/2007年


ショスタコーヴィチ評盤記
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著者名:中川右介
     安田寛
出版社:アルファベータ
出版年:2007.02
ISBN :9784871985475


ショスタコーヴィチ・マニアの二人が、2006年のショスタコーヴィチ生誕100年に向けて、新譜を全て聞き、批評するというもの。
数あるショスタコーヴィチのどのCDを買ったらいいかわからないときの参考になることはもちろんだが、それを超えて面白い。評価しようが、批判しようが、すべてがショスタコーヴィチへの愛からだし、一マニアの意見ということをわきまえているので、より楽しめる。
そうはいっても、ふたりの知識ははかりしれない。特に安田氏はまるで技術系の技師のように正確に分析する。それが、アカデミックな評価や経済的評価を徹底的に破壊していくので、痛快でもある。
中川氏の「全集といったら箱」という意見に大いにうなずいてしまう。僕もまずは箱モノに手が伸びてしまう。そして、デザインがよければほぼ買ってしまう。完全にオブジェとして見てしまう。こればかりは、わかっていてもやめられない。

ショスタコーヴィチのデータ的なものは、下記の通り。
* ユーラシア選書4『ショスタコーヴィチ全作品解読』 工藤庸介(東洋書店)2006年
* 作曲家別名曲解説ライブラリー15『ショスタコーヴィチ』(音楽之友社)1993年
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2007年07月05日

『ショスタコーヴィチの証言』ソロモン・ヴォルコフ編 水野忠夫訳(中公文庫)/1991年


ショスタコーヴィチの証言

著者名:ショスタコーヴィチ(著)
     ソロモン・ヴォルコフ(編集)
     水野忠夫(訳)
出版社:中央公論新社
出版年:1986.01
ISBN :9784122012950


最後の交響曲の作家、ショスタコーヴィチ。
独裁政のもと、抵抗と実験を繰り返したショスタコーヴィチの音楽は、僕にとっては20世紀の闇の深遠をのぞきこんでしまったものとして、いまなお刺激に満ちている。
本書は、ショスタコーヴィチが自分の死後国外で発表することを条件に、自分の生きた時代を生々しく語ったものである。
面白い。抜群に面白い。興奮する。しかも、本書は「世紀の偽書」ともいわれているのだから、面白くないわけがない。
今のところ、この本で語られていることが真実であるか、ヴォルコフの捏造か、はっきりした答えは出ていない。それでも、世界で読まれつづけている。まったくのでっちあげであるなら、これほど読まれることはないだろう。多くの音楽評論家の論旨も、いまだこの本に頼るところが大きい。
僕としては、ヴォルコフのデフォルメがあるにしても、大方ショスタコーヴィチの主張が反映されていると思っている。

ショスタコーヴィチについては、下記の本とあわせて読まれることをお勧めする。
* 『作曲家 人と作品シリーズ ショスタコーヴィチ』千葉潤(音楽之友社)2006年
* 『ショスタコーヴィチ ある生涯』ローレル・E・ファーイ(株式会社アルファベーター)2005年
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