| 写真集南京大虐殺 |
 | 著者名:写真集南京大虐殺を刊行するキリスト者の会(編集) 出版社:エルピス 出版年:1995.04 ISBN :9784900394131 |
2007年夏、どこの書店も、中国や朝鮮をはじめとする、アジア諸国に対する前大戦における日本軍の虐殺などの侵略があたかもなかったかのような書籍が大量に並べられていた。特に、「南京大虐殺」「従軍慰安婦」については、すべて捏造であるということで結論済みという論調がほとんどだ。
この国では、こういうことは定期的に起こってきた。
論旨は、昔から変わっていない。数の問題やら、場所の問題、等々から、これらのことはなかったと。
数の問題など、国際法上の『大虐殺』に当たらないようにするための方便にしかすぎず、たとえ中国側の発表より実際は少なかったとしても、それで事実がなくなることはないし、そう主張することで明るい未来があるとも思えない。
この国ではいまだ戦争の亡霊たちが暗躍しつづけている。いつでもその犠牲者は、弱者からはじまる。強者の側にいようと弱者を排斥した多くの善良な市民が、いったいどんな運命をたどったか。
現在、戦争の亡霊たちが、露骨にまた繰り返そうと暗躍している。そして、また善良な市民(弱者)が踊らされ、殺されてゆく。ごく一部の権力を握った者たちの儲け話の犠牲者として。
「日本人が中国で何をしたか」でなくていい。「戦争で人間は何をするのか」を考えるきっかけとして、本書のようなものを消し去ってはならない。
その想像力が、現在のイラクや、アフリカで何が起こっているかにつながることを願ってやまない。
死者ひとりひとりへの想像力をもってほしい。
特に若い人は、この民主主義後進国のこの国にあって、その想像力を身につけてほしいと思う。
権力は、想像力を嫌う。
権力は、バカを好む。
権力に気に入られたと思ったら、あるいは自分が何らかの権力をもち、それを維持したいと感じたら、それは自分がバカだからと思ったほうがいいだろう。
少し乱暴になったが、その想像力、それは対話への想像力を必ず開く。
いま、この国は、内に対しても、外に対しても、対話の想像力を全く欠いてしまっている。そのための、殺伐とした事件で溢れかえっている。
この国は、想像力を失っている。
想像力のない国が、他国から尊敬されることはない。
posted by NIHEI at 23:51|
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南京