2008年04月19日

『眠る男 大いなる記憶』(上毛新聞社)/1995年


『眠る男 大いなる記憶』
199.jpg
出版社:上毛新聞社
出版年:1995


1996年だったろうか、僕は自分の住む群馬の田舎町を自転車で走っていた。そのとき、この田舎町には不似合いなポスターが目に飛びこんできた。それが小栗康平監督作品『眠る男』のポスターだった。
この映画は、群馬県が自治体として日本ではじめて映画製作をしたものだった。人口200万人突破記念事業として、当時の知事が箱物の建設ではなく、別のものをということで、実現した。
群馬県内で、まず公開され、入場料は500円だったと思う。僕もさっそく何十年か振りに地元の映画館に行った。会場には、たくさんのボランティアの人たちが働いていた。
素晴らしい映画だった。
時間をかけて、大切につくられていた。もちろん、群馬県の宣伝映画ではない。小栗康平監督は、知事たちに「映画」について根気よく話したという。その間、4年。
この本は、その映画制作のドキュメンタリー。
その後、こういった映画づくりの試みはされていない。
どうしてなのか。
どうして、一度きりで継続されないのか。
今では、何十年かぶりに訪れた地元の映画館も、駐車場と化している。
なんともさびしい話だ。

手元にある小栗康平監督の著作は下記の通り。
*『映画を見る眼』(NHK出版)2005年
posted by NIHEI at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・映像/アジア

2008年04月15日

『ルート181 パレスチナ〜イスラエル 旅の断章』季刊前夜別冊(影書房)/2005年


ルート181
著者名:
出版社:前夜
出版年:2005.10
ISBN :9784877143404


映画『ルート181』は、パレスチナの監督ミシェル・クレフィとイスラエルの監督エイアル・シヴァンの共同作品。
本書は、この映画『ルート181』をめぐるムック本。
「ルート181」とは、実際にある道路のことではなく、国連総会決議181の予定分割線のことである。
そのルートを辿ってゆくロードムービー的ドキュメンタリー映画。
残念ながら、映画自体はまだ観てない。
この国連総会決議181は、イスラエル建国の際の予定分割線を決定している。
このイスラエル建国自体に問題があり、それまでに「ナクバ」とよばれる多くのパレスチナ人虐殺事件が頻発している。
そのために、ルート181をたどることに問題があるという意見がある。
しかし、パレスチナとイスラエルの監督が共同で仕事をしたというところに、現在重要なポイントがあるととりたい。
少なくとも、それまでこういった動きはあまりなかったのだから、その試みを第一歩として評価したい。
ただ、映画自体を観ていないので何とも言えないのだが、批判され得る内容だったとしても、その態度と、問題化したという意味でも、評価してもよいのではないかと思っている。
スピルバーグのシンドラーや黒い旅団を扱ったユダヤ・プロパガンダ映画より、はるかに観る価値はあるだろう。
posted by NIHEI at 01:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・映像/アジア
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