早朝列車で 1936‐1944 著者名:ボリース・パステルナーク(著)
工藤正廣(訳)
出版社:未知谷
出版年:2004.10
ISBN :9784896421101
パステルナークもまた過酷なスターリン体制下を生きた詩人。
ノーベル賞を受賞していることもあってか、あるいは『ドクトル・ジバコ』がヒットしたためか、現在この国でもパステルナークのものは手に入りやすい。
本書もパステルナーク詩集全集の一冊である。
このシリーズの装丁は、すばらしい。
革命を経験し、その後生命の危機にたえずさらされたスターリン体制下の芸術家の活動は、ほんとうに興味深い。
スターリンがヒトラーのような単なるファシストではなく、絶対善の社会主義というものを背景にしながらの独裁制は、おのずと複雑な様相を呈していた。
そのなかで、抵抗と挫折を繰り返すソビエトの芸術家たちの生き方は、遠い昔のことではなく、現在のこの国の文化、政治状況と多くが重なる。
歴史を繰り返さないためにも、学ばなければならない。
余談だが、パステルナークはツヴェターエワの愛人でもあった。
手元にあるパステルナークの著作は下記のとおり。
*『ボリース・パステルナーク詩集 初期1912-1914あるいは処女詩集から』工藤正廣訳・解説(未知谷)/2002年
