2006年01月05日

『ぼくは12歳』岡真史(ちくま文庫)/1995年


ぼくは12歳
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著者名:岡真史
出版社:ちくま文庫
出版年:1995


2005年春、僕はアコーディオンの曲ばかり聞いていた。
ある日、ラジオからアコーディオニストの御喜美江さんのコンサートの情報が流れる。ゲストは、現代音楽家の高橋悠治氏という。さっそく予約し、聞きに行った。素晴らしかった。
これを機会に、高橋悠治氏のCDを聞く。そのなかに『ぼくは12歳』(詩:岡真史/音楽:高橋悠冶/唄:中山千夏)があった。
不思議なアルバムだった。なぜか何度も何度も聞いてしまう。
岡真史は、作家の高史明氏の息子であり、12歳で投身自殺している。
彼の生前の書きためていた詩が『ぼくは12歳』としてまとめられていた。
その詩に高橋悠冶氏が曲をつけたのだ。

後日、また偶然にもこの本『ぼくは12歳』を手に入れる。
これは、生前の詩の他に作文を掲載し、あわせて両親と読者の往復書簡を併収している。
なんとも辛い本だ。いつまでも消えることのない両親にとっての「なぜ?」 にもかかわらず、読者への呼びかけには敬服してしまう。

この本を読んでいる間に、中学時代の友人が自殺したという訃報を受けとる。
岡真史、彼もまた僕の同世代だ。
なぜか同世代のふたりの友人の自殺を同時に受けとったような錯覚に陥った。

「ひとり
 ただくずれさるのを
 まつだけ」

(「ひとり」岡真史)

[追記]2008年3月9日
*『ぼくは12歳』(筑摩書房)1977年21刷
 やはり、詩集は文庫ではなく、大型の本で読みたい。
 読み直してみて、また印象が変わった。
 だが、残念ながらこの本は絶版となっている。
*『ぼくは12歳』(角川文庫)1982年
 この版で興味深いのは、アルバムが入っていることである。
 もともと『ぼくは12歳』は、両親である高史明、岡百合子夫妻が、香典返しのようにして、自費出版したものが最初である。
 その版に含まれているアルバムがこの角川文庫版に収められている。
 着ているもの、髪型など、同世代の者としては、懐かしくも、胸がしめつけられる。
posted by NIHEI at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩歌/アジア
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