2008年03月28日

『おやすみまえのほん1 ちいさいちいさい』いわさき ちひろ画(童心社)/2000年20刷


ちいさいちいさい
著者名:川崎大治(著)
出版社:童心社
出版年:1988.11
ISBN :9784494023110


いわさきちひろの画には、昔からどうも馴染むことができない。
功績などは理解できるのだが、やはり馴染めない。
昨年、ふらりと東京練馬にある「ちひろ美術館」に行ってみた。
目当ては、企画の「初山滋展」だったが、美術館のなんと居心地のよかったことか。
それでも、まだちひろの画に馴染むことはいまだにできないのだが。
本書は、3〜6歳の子を対象とした寝る前に読んで聞かせるものとして編纂されている。
様々な人の童話と、ちひろの挿絵。
第一巻では、ジェイコブス(与田準一訳)、川崎大治、ウクライナ昔話(西郷竹彦訳)のものが収められている。
僕は、これをお風呂のなかで読んでいる。
ちようど一冊読み終わるあたりで、風呂から出る。
リラックスした、とても楽しいひと時だ。
これを機会に、いわさきちひろを読んでみようか。


手元にあるこのシリーズは、下記の通り。
* 『おやすみまえのほん2 百ぴきのくまさん』2000年20刷
新美南吉、村上籌子、浜田廣介、村山桂子、川崎大治
* 『おやすみまえのほん3 おなかのかわ』2000年19刷
川崎大治、鈴木三重吉、新美南吉
* 『おやすみまえのほん6 ひよこのともだちだれとだれ』1998年6刷
川崎大治、グリム昔話(奈街三郎)、与田準一

2008年03月12日

道草2

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この「フラスコの宇宙」で最もアクセス数が多いのは、岡真史の『詩集 ぼくは12歳』である。
群を抜いている。発表してから、ほぼ毎日アクセスがある。
最初のうちだけではないかと思っていたが、もう2年もたつがアクセス数が減ることはない。
流行の本でもない。
昨年あたりから気になりだした。
どうしてこんなにも、12歳で身を投げた少年が残した詩集が読まれつづけるのか。
それは、2007年9月にドキュメンタリー映画監督の佐藤真さんが、年齢は違うが同じく団地から投身自殺をしたことも影響している。
この「フラスコの宇宙」を掲載しているHPは、パフォーマー、オータ・ナオが運営している。
彼女のソロ・パフォーマンスの次回作を打ち合わせているとき、この『詩集 ぼくは12歳』を出発点にするのはどうかという案が出る。
岡真史の両親である高史明さん、岡百合子さんの著作を読む。
どれも辛いものばかりであった。
どういう形にするかは、まず高史明さん、岡百合子さんにお会いしてから決めることになった。
実際にお会いしたお二人は、豊かで大きな人たちであった。
お会いして、『詩集 ぼくは12歳』に正面から向かいあうことに決めた。むしろ、やらなければならないことと痛感した。
岡真史の悲しみだけでなく、残された両親の悲痛な叫びまで、そして近代の問題にまで広げて、現在の命の形を描ければと思っているが、最初からそう欲張ることもできない。やれることを誠実に、謙虚にやるしかない。
高さんは言っていた。
「悲しみとは、心が割れることです」
その公演が、いよいよ幕を開ける。

Ohta NAO Solo Performance
「降ル群青、落チタ空ニ身ヲ投ゲタ児ラハ −岡真史に」

企画・出演:オータ・ナオ
設  計:二瓶龍彦

日時 2008年3月14日[金]19:30
15日[土]15:00/18:00 start   開場 各30分前
アフタートーク 15日18:00 公演終了後
        ゲスト:高 史明 岡 百合子

会場 日本ルーテル教団 六本木ルーテル教会

料金 前売 ¥2,500/当日 ¥2,800

予約・問合せ  PHILIA PROJECT
TEL:090−8114−7652
E-mail: philia_project@yahoo.co.jp
http://www.ne.jp/asahi/ohta/nao/

息の長い作品にしようと思っています。
アフタートークには、高 史明さん、岡 百合子さんが来てくださいます。
貴重なお話をうかがえると思います。
ぜひ、遊びにいらしてください。
posted by NIHEI at 01:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 道草

2008年03月05日

『血のたらちね』古賀忠昭(書肆山田)/2007年


血のたらちね
187.jpg著者名:古賀忠昭(著)
出版社:書肆山田
出版年:2007.11
ISBN :9784879957221


なんと恐ろしい詩集だろう。
そして、なんと美しい詩集だろう。
ここに描かれているのは、最低の人間ではない。
ここに描かれているのは、人間の最低なところから見つめられた世界。
全編、久留米の方言で書かれているが、そこから生まれるリズムは本当に美しい。
古賀さんは、30年の沈黙を守ってきた。
それが今、堰を切ったように怒涛の勢いで溢れ出しはじめている。
30年間の沈黙は、まさに沈黙で、書き溜めていたのではない。
30年間の沈黙の後、今ふたたび詩の筆をとった。

そのことは、詩人の稲川方人さんから聞いていた。
ある日、稲川さんのところに古賀さんからびっしり書き込まれたノートが数冊送られてくる。(そのノートは、僕も見せてもらったが、まさにびっしりと文字で埋め尽くされていた)
古賀さんは自分の病を知り、堰を切って書かれた詩を稲川さんに託した。
まさに生命の息吹のような言葉を。
古賀さんと稲川さんは30年以上前に知り合っているが、面識はないという。
なんとも不思議な縁だ。
この詩集の装丁も、稲川さんが担当している。

「マイノリティのまなざしから世界を見直す」と言葉で言うのは簡単だが、これほどまでにマイノリティの、しかも個人からつむがれた悲痛ともいえる言葉を僕は他に知らない。
今後も詩集は刊行されてゆくだろう。
それが詩の世界はもちろんのこと、今、ともに生き、生活をしている者たちに開かれてゆくことを願ってやまない。

手元にある古賀忠昭さんの著作は、下記の通り。
* 詩集『土の天皇』(私家版)1975年
* 長編詩『血ん穴』(弦書房)2006年
* 現代詩手帳1977年10月号(「エッタ」所収)
posted by NIHEI at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩歌/アジア

2008年03月04日

『ひとりぼっちの さいしゅうれっしゃ』いわむらかずお(偕成社)/1992年8刷


ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ
著者名:岩村和朗(著)
出版社:偕成社
出版年:1985.12
ISBN :9784039632500


タイトルに魅かれて手に取った。
何とも魅力的な本だ。
主人公は、ある田舎で早い最終列車に乗る。
ウトウトして、目を覚ますと誰もいない。
やがて、駅に停車するたびに様々な動物が乗りこんでくる。
とてもほのぼのとした風景とはいえない。
幻想的といってもいいが、実際にその動物に会ったときのような緊張感が漂っている。
それがどこか主人公の孤独とからみあって、不思議な魅力をかもしだしている。
宮沢賢治のある種、恐怖を伴った自然観、宇宙観に似ているかもしれない。
久しぶりに夢中になる。


手元にあるいわむらかずおさんの著作は、下記の通り。
* 『おおきいトンとちいさいポン』(偕成社)2004年72刷
* 『ねずみのでんしゃ』作 山下明生 絵 いわむらかずお(ひさかたチャイルド)2007年78刷
* 『ねずみのさかなつり』作 山下明生 絵 いわむらかずお(ひさかたチャイルド)2000年27刷
* 『タンタンのしろくまくん』(偕成社)2004年20刷
* 『トガリ山のぼうけん』@〜C(理論社)1996年22刷
* 『14ひきのあきまつり』(童心社)1995年第11刷
* 『月夜の子うさぎ』(クレヨンハウス)1998年第5刷
* 『栗栖ちくりん ゆうひの丘のなかま』(理論社)2001年5刷
* 『後路みね ゆうひの丘のなかま』(理論社)2003年
* 『14ひきのアトリエから』(童心社)1996年4刷


[追記]2008年5月30日
*『14ひきのさむいふゆ』(童心社)1989年26刷
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