2007年07月25日

『ショスタコーヴィチ評盤記』中川右介 安田寛(アルファベーター)/2007年


ショスタコーヴィチ評盤記
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著者名:中川右介
     安田寛
出版社:アルファベータ
出版年:2007.02
ISBN :9784871985475


ショスタコーヴィチ・マニアの二人が、2006年のショスタコーヴィチ生誕100年に向けて、新譜を全て聞き、批評するというもの。
数あるショスタコーヴィチのどのCDを買ったらいいかわからないときの参考になることはもちろんだが、それを超えて面白い。評価しようが、批判しようが、すべてがショスタコーヴィチへの愛からだし、一マニアの意見ということをわきまえているので、より楽しめる。
そうはいっても、ふたりの知識ははかりしれない。特に安田氏はまるで技術系の技師のように正確に分析する。それが、アカデミックな評価や経済的評価を徹底的に破壊していくので、痛快でもある。
中川氏の「全集といったら箱」という意見に大いにうなずいてしまう。僕もまずは箱モノに手が伸びてしまう。そして、デザインがよければほぼ買ってしまう。完全にオブジェとして見てしまう。こればかりは、わかっていてもやめられない。

ショスタコーヴィチのデータ的なものは、下記の通り。
* ユーラシア選書4『ショスタコーヴィチ全作品解読』 工藤庸介(東洋書店)2006年
* 作曲家別名曲解説ライブラリー15『ショスタコーヴィチ』(音楽之友社)1993年
posted by NIHEI at 01:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽/ロシア・東欧

2007年07月05日

『ショスタコーヴィチの証言』ソロモン・ヴォルコフ編 水野忠夫訳(中公文庫)/1991年


ショスタコーヴィチの証言

著者名:ショスタコーヴィチ(著)
     ソロモン・ヴォルコフ(編集)
     水野忠夫(訳)
出版社:中央公論新社
出版年:1986.01
ISBN :9784122012950


最後の交響曲の作家、ショスタコーヴィチ。
独裁政のもと、抵抗と実験を繰り返したショスタコーヴィチの音楽は、僕にとっては20世紀の闇の深遠をのぞきこんでしまったものとして、いまなお刺激に満ちている。
本書は、ショスタコーヴィチが自分の死後国外で発表することを条件に、自分の生きた時代を生々しく語ったものである。
面白い。抜群に面白い。興奮する。しかも、本書は「世紀の偽書」ともいわれているのだから、面白くないわけがない。
今のところ、この本で語られていることが真実であるか、ヴォルコフの捏造か、はっきりした答えは出ていない。それでも、世界で読まれつづけている。まったくのでっちあげであるなら、これほど読まれることはないだろう。多くの音楽評論家の論旨も、いまだこの本に頼るところが大きい。
僕としては、ヴォルコフのデフォルメがあるにしても、大方ショスタコーヴィチの主張が反映されていると思っている。

ショスタコーヴィチについては、下記の本とあわせて読まれることをお勧めする。
* 『作曲家 人と作品シリーズ ショスタコーヴィチ』千葉潤(音楽之友社)2006年
* 『ショスタコーヴィチ ある生涯』ローレル・E・ファーイ(株式会社アルファベーター)2005年
posted by NIHEI at 21:09| Comment(1) | TrackBack(0) | 音楽/ロシア・東欧
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