田原桂一 光の彫刻
著者名:東京都歴史文化財団東京都庭園美術館
東京都庭園美術館=
出版社:ディーウォーカー
出版年:2005.01
ISBN :9784990229511
田原桂一は、一貫して光を問題にしてきた。それは、『窓』に代表される初期のコントラストの強いモノクロームの写真でさえ、問題にされているのは光だ。
この展覧会は、その一貫さがよくわかる。それは、光の彫刻にまで至った。
だが、はたしてそれは「光の彫刻」だろうか。
田原桂一にとっての光を巡る作品は、あくまで光を定着させることにある。それは、写真の拡張である。彼は一貫して写真を拡張しつづけたといったほうがよいのではないだろうか。だから、僕は彼の初期の『窓』や『ポートレイト』のモノクロ写真に、最も光を感じる。
ここでの「光」は、ジェームズ・タレルの「光」とは全く違う。
僕自身は「光」を演劇的にとらえる。そして、「彫刻」も演劇的にとらえる。僕にとって田原桂一の「光」も「彫刻」も演劇的ではない。それは、やはり写真だと感じる。一方、タレルの「光」は、演劇そのものだ。だから、田原桂一の「光の彫刻」というタイトルに違和感を覚えてしまう。
この図録は、DVD二枚で構成されている。



