チャペックの本棚
著者名:千野栄一(訳)
出版社:ピエ・ブックス
出版年:2003.03
ISBN :4894442493
ヨゼフ・チャペックは、チェコ・アバンギャルドを代表する画家であり、グラフィック・デザイナー。
『ロボット』や『山椒魚戦争』でも有名な作家カレル・チャペックの兄でもある。近年、カレルの『ダーシェンカ』という犬の本がヒットしたが、そこでもヨゼフは登場する。
ヨゼフは、カレルのほとんどの著作の装丁を手がけた。
この時代の仕事が、今日に与えた影響は計りしれない。
本書は、チェコ文学者の千野栄一氏の半生をかけたコレクション。
「新しいものは、懐かしい」
僕はずっとそう思っている。
このヨゼフ・チャペックの仕事も、いまなお「新しく、そして懐かしい」
ヨゼフに関する資料は、下記の通り。
これもまた素晴らしい装丁の図録ではあるが、何より神奈川県立近代美術館で開かれた展覧会自体が素晴らしかった。
* 『チャペック兄弟とチェコ・アヴァンギャルド』I.D.F/2002年
[追記]2008年1月16日(水)
* 『青い空』ヨゼフ・チャペック絵 フランチシェク・フルビーン詩 いでひろこ訳 たかぎあきこ協力(偕成社)1997年2刷
これは、ヨゼフが亡くなって3年後、子どもの情景を描いたパステル画に、フルビーンが詩をつけたもの。
そのタッチは、簡潔で、どこか東洋風でもある。
ヨゼフは、晩年、ナチスの強制収容所に送られ、そこで亡くなっている。
この『青い空』というタイトルは、強制収容所でヨゼフが残した文章からとられている。
あの 大空の青
そんな青い絵を わたしはかきたい
いつも喜びと幸せにみちていた
ふるさとの家から立ち登る うす青い煙
そして 子どもたちのあそびのなかの青
わすれな草の花のように青く
つぐみのさえずりのように青く
あやめやつりがね草が 花開くとき
たくさんの青いうぬが 生まれ
わたしの愛する人のリボンも青かった・・・
ヨゼフ・チャペック 1944年
ザクセンハウゼン収容所にて



