桑原史成写真全集
著者名:桑原史成
草の根出版会
出版社:草の根出版会
出版年:2004.06
ISBN :4876481415
報道写真家の桑原史成さんの全4巻からなる写真全集。
この第一巻に収められた「水俣」は、桑原さんのデビュー作。
いま見ても、その衝撃度は大きい。特に、胎児性の患者さんたちの記録は、胸がしめつけられる。
桑原さんは、大学を出たばかりの1960年に水俣と出会う。
水俣病の最初期に記録された桑原さんの仕事の業績は大きい。世間に水俣病を広く知らしめ、社会的な告発においても大きな貢献をした。
この時期、桑原さんの他に水俣を記録する写真家はいなかった。もし桑原さんがいなかったらと思うと、ゾッとする。桑原さんの写真は、その後の裁判でも貴重な証拠となった。
あのユージン・スミスも、アメリカで桑原さんの写真集『写真記録 水俣病 1960−70』をみて、水俣を訪れることになる。ユージンが水俣を訪れるのは、桑原さんが水俣を訪れてから10年以上も後のことである。
先日(2006年4月)、桑原さんにインタビューさせていただいた。実際にお会いした桑原さんは、ほんとうに気さくな人柄だった。この人柄のために、水俣病の患者さんたちに受け入れられ、長く水俣で仕事ができたのだろうと実感させられた。
手元にある桑原さんの本は下記の通り。絶版になっているものが多いのが残念である。
[現在入手可能なもの]
*『桑原史成写真全集』草の根出版会
「1 水俣」
「2 韓国」
「3 筑豊/沖縄」
「4 ベトナム」
*『水俣・韓国・ベトナム』1982年 晩聲社
*母と子でみる『報道写真に生きる』1997年 草の根出版会
*母と子でみる『水俣の人びと』2001年 草の根出版会
*『報道写真家』1992年 岩波新書
*『イムジンガン 垣間見た北朝鮮』2003年 草の根出版会
[現在入手困難なもの]
*『日本の公害2 水俣』1999年 日本図書センター
*『写真記録 水俣病 1960−70』1970年 朝日新聞社
(僕はこの写真集が一番好きだ)
*『生活者群像』1980年 三一書房
*『水俣 終りなき30年−原点から転生へ』1986年 径書房
*『写真リアリズム 43 桑原史成自選作品』1977年 JSP
*『IWANAMI GRAPHICS 23 陶磁の里−高麗・李朝』1986年 岩波書店
*『韓国 心情 吐露』1990年 大月書店
*『写真で何ができるか』英伸三・桑原史成・中村梧郎 1986年 大月書店
*『病める大国/ロシア』1995年 ニコールクラブ
*『ぼくだけのストリッパー52人』1988年 竹書房
*『世界の旅客機』木村秀政 写真/桑原史成 1974年 平凡社カラー新書

