| 『「ヒロシマ母の記」史樹の「死」を生きて』 |
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著者名:名越操 出版社:汐文社 出版年:1985 |
2005年12月、広島被爆三世、加藤淳のソロパフォーマンスの舞台をつくった。
そのとき考えていたのは、当然「記憶のリレー」についてであった。しかも、遅れてきた者たちにとって、そして広島から遠く離れたところの者たちにとって。
当事者である一世の人たちがどんどんいなくなっているなかで、二世、三世、四世の問題の実態は、明らかになっていない。
一世の人たちの証言の前では、頭を垂れるしかない。それほど大きな悲しみだ。正直、被爆者でもなく、広島出身者でもない僕には、自分の問題として手を出せない感が強い。一世の証言以上のものをつくり出せるとは思えない。でも、それでは一世の人たちがすべていなくなってしまったら、広島の問題も風化してしまうだろう。
そんななかで出会ったのが、この一書だ。
史樹君は、被爆ニ世にあたる。他の兄弟がなんでもないのに、彼だけ突然白血病となり、わずか7年の生涯を閉じる。
この本にもっとも衝撃を受けたのは、史樹君が僕とまったく同世代であったということだった。昔の話でも、遠い場所の話でもないということを突きつけられた。それでやっと、広島の問題を僕の問題としてとらえられるようになった。
この本から僕はかけがえのないものをもらった。
この本の前身として、今は絶版となってしまっているが、下記の本がある。僕はあまり好きな本ではない。
* 『ぼく生きたかった 被爆二世 史樹ちゃんの死』竹内淑郎編(宇野書店)
名越操さんも発病されて、今はない。
posted by NIHEI at 22:37|
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